工学部メールマガジン


                静岡大学工学部 [第30号] 2020年4月 配信
  http://www.eng.shizuoka.ac.jp/outline/magazines/
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  ☆☆☆ 第30号発行 ☆☆☆
  このたび,メールマガジン第30号を発行いたしました.
  本メールは,静岡大学工学部の近況についてお送りします.
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┃ 1. 【特別寄稿】

┃ 2. 【工学部のNews & Topics】

┃ 3. 【工学部の研究紹介】

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[1] 【特別寄稿】

電子工学研究所の改築(I期)
                                 電子工学研究所
                                    特任教授
                                    森 孝二
 浜松キャンパス正門を入ってすぐ右(北側)の電子工学研究所棟は,昭和39年の竣工から実に52年が経過し、老朽化・機能劣化が顕著となっておりましたが、改築予算が認められ,平成30年度から建て替え工事が行われています。旧棟の南側約4分の3を取り壊し,新棟建築工事がI期とII期に分けてすすめられますが,令和元年10月に竣工し、移転も順次行い、新しい建物での研究活動を開始しました。引き続き, 2020年3月から約1年をかけてII期棟の建築工事が行われます。

I期棟(総床面積:1,783㎡、5階建て)は、西隣の光創起イノベーション研究拠点棟と渡り廊下で接続されます。続くII期棟(予定床面積2,090㎡)は、I期棟及び北側旧棟と接続され、電子工学研究所の建物として完結する予定です。
I期棟の各フロアは、次のような配置となっています。1階:研究棟入口、ピロティ(※)、クリーンルーム及び管理室、重量機器設置室、2階:所長室、所長補佐室・管理室、会議室、研修室、外国人特任研究員居室、3~4階:教員居室及び実験室、5階:工作室、薬品保管庫、共同研究室、研修室、電子工学奨励会事務室、一部教員居室、実験室です。
これにより,電子工学研究所は画像イメージング技術の研究拠点として、光創起イノベーション研究拠点との連携を強め、学内外との共同研究を強化していく計画です。
なお,工事中は工学部を始め浜松キャンパス内の各部局に仮移転先確保のご協力をいただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。


※ピロティ:2階以上の建物において、地上部分が柱(構造体)を残して外部空間とした建築様式のこと。

写真1 :電研棟(Ⅰ期)写真(昼間) 工学部メールマガジン
奥に、光創起イノベーション研究拠点が繋がっている。


写真2 :電研棟(Ⅰ期)写真(夜間) 工学部メールマガジン
電気がついているところが、電研棟(Ⅰ期)部分になる。

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[2] 【工学部のNews & Topics】
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 ■ 新任教員の紹介
                               学術院工学領域
                             機械工学系列 助教
                                 水嶋 祐基

 2019年4月に工学部機械工学科に着任した水嶋祐基(みずしまゆうき)です。静岡県内で生まれ育ち,静岡大学の工学部機械工学科,大学院機械工学専攻,創造科学技術大学院 環境・エネルギーシステム専攻を経て、2016年に博士号を取得しました。研究内容は光による気液二相流計測法の開発です。気液二相流とは気体と液体が混在する流れの総称で、雨などの気象現象やエンジン内の燃料噴霧・化学プラントなどの工業機器、ドラッグデリバリーシステムなどの最先端医療を始め、多くの知見が実に幅広い業界で利活用されています。しかしその挙動はナゾが多く、古くはレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿「水の研究」まで遡り研究者たちを惹きつけては悩ませてきました。昨今の目覚ましい計算機性能の向上により、驚くべき解像度で流体解析が行われたり、分子の動きから流れをシミュレートする方法も現れたりしていますが、実験による検証は避けて通ることが出来ません。そんな微細で精密な流体計測が可能なのでしょうか?
私は、浜松の特色である光技術が重要なカギであると考えています。現在、ナノレベルでの物体観察を可能とする光顕微鏡技術と光ファイバーを応用して、流れを高精度に観察・制御する方法を開発中です。これから浜松に根差した教育・研究活動を通じて、みなさまのお役に立てる技術を生み出せるよう努めてまいります。


写真3 :開発したマイクロ光ファイバーセンサによる検証実験の様子.φ0.2mmの光ファイバーを使用して,気液界面からの僅かな距離を高精度かつ高速に計測する方法を新たに開発しています.
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 ■ 学生サークル活動

                          アルティメットサークルうわの空 松谷康平

皆さんこんにちは!

アルティメットサークルうわの空です!私たちは男子30人、女子21人で活動しています。週3の練習とともに定期的に静岡キャンパスのチームとの練習試合なども行っています。

そもそもアルティメットという競技を知っていますか。アルティメットとは7人制のチームスポーツで、100m×37mのフィールドでフライングディスクを落とさずにパスをして運び、コート両端のエンドゾーン内でディスクをキャッチすれば得点となるスポーツです。他の球技にはないディスクの飛行特性を操る技術や走力、持久力を必要とすることから「究極(Ultimate)」の名前が付けられました。ディスクの特性を利用した「華麗なパスワーク」、風によって浮いているディスクを飛びつきながら掴む「ダイビングキャッチ」、コートの端まで届く「ロングスロー」などのダイナミックなプレーが魅力のスポーツです。ほとんどの人が大学生から始めるスポーツなので気軽に始められると思います。昨年は男女ともに学生選手権の本選に出場しました。来年もこのような好成績を残せるように頑張ります!応援よろしくお願いします!

写真4 :アルティメットサークル
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[3] 【工学部の研究紹介】

 ■ 有機半導体の薄膜成長と配向制御
                             工学部電子物質科学科
                                     助教
                                   松原亮介

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有機半導体は半導体的な性質を示す有機材料の総称で、π共役系分子がファンデルワールス力で弱く結合することにより半導体的性質を示します。有機材料なので基本的にはプラスチックと同様に柔らかくしなやかな性質を有しており、機械的に壊れにくく、複雑な表面にも取り付けることが可能な電子回路を作製することが可能といった利点があります。例えば絆創膏のように人の体に密着して貼り付けることが可能なセンサを作ることができれば、人が日常生活において違和感なく脈拍や心電図を測定できるようになることが期待されます。また、フレキシブルなRFIDタグを作ることができれば、食品の包装紙に貼り付けることができ、バーコード以上の情報(産地、収穫日、運送経路など)を書き込むことができるようになります。

 このようなセンサは基本的にはダイオードやトランジスタといった電子素子を組み合わせて作られます。有機半導体を用いた電子素子を実現するための課題として、高品質な薄膜を成長させること、および薄膜内の分子配向を制御すること、が挙げられます。特に二つ目の課題が重要で、有機半導体は無機半導体と違って分子が結晶の構成単位となることから薄膜の物性に必然的に異方性が現れるため、目的とするデバイスに応じて分子配向を制御する薄膜成長技術の確立が求められます。
私の研究では薄膜成長および材料化学の観点からこれらの課題を解決することを目的とし、有機半導体に特有の薄膜成長素過程を明らかにすること、および分子構造によって薄膜の分子配向がどのように変化するかを明らかにすることを目指しています。特に、高感度な薄膜成長過程その場観察技術を開発し、単分子層レベルで薄膜や配向がどのように形成されているのかを評価しています。また、高度に配向した薄膜を成長するための薄膜成長方法に関する研究も展開しています。これらの研究で明らかになった知見を基に、新しい有機半導体分子の設計指針、および高性能な有機半導体薄膜の薄膜成長技術の確立に貢献していきたいと考えています。

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       ~最後までお読みいただきありがとうございました~

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