学部長からのメッセージ
工学部長 喜多隆介
静岡大学工学部は、ものづくりを基盤とした「基礎力と実践力を備えた人材育成」「地域とともに世界に羽ばたく研究」「地域社会・産業への貢献」を通し、社会から期待される学部を目指しています。これらの目標を掲げる工学部は、基礎的・先進的な工学分野からなる5つの学科、機械工学科、電気電子工学科、電子物質科学科、化学バイオ工学科、及び数理システム工学科で構成され、修士課程工学専攻事業開発マネジメントコースと共に、その前身である1922年創設の浜松高等工業学校より受け継がれる「自由啓発」の理念を引き続き高く掲げ、教育、研究、社会連携・産学連携、国際連携に取り組んでいます。
修士課程においては、工学専攻、情報学専攻、農学専攻及び理学専攻の4つの理系の専攻からなる「総合科学技術研究科」で教育研究を行い、専門分野を深く学ぶことに加え、幅広い視点を持ち、全地球的な問題や様々な分野に跨がる複合的な課題にチャレンジできるグローバル人材、新しい産業創出を担えるイノベーション人材を育成しています。
工学部を取り巻く社会環境は大きく変化し、多様性と柔軟さが求められる時代になりつつあります。従来の枠を越えた柔軟な発想力や、多様な社会におけるコミュニケーション能力が求められ、個性を活かした独創性が求められています。このような社会に対応するために、工学部では豊かな教養と感性、そして国際的な感覚を身につけ、多様化する社会に主体性を持って柔軟に対応し、独創性に富んだ科学技術を創造する研究者・技術者として活躍するための素地を培う教育を行っています。
工学部がある静岡県西部地域は、新しいことに積極的に挑戦する「やらまいか」精神のもと、トヨタ、ホンダ、スズキなどの創業者を輩出し、日本の自動車産業をはじめ、製造業全体を牽引する数多くの先駆的な技術者や研究者を輩出してきました。その中で、現在も様々な産業分野において、多くの工学部や大学院修士課程の卒業生が中心的な役割を担って活躍しています。
私達は今後も知の拠点として「独創的な研究」を推進すると共に、高度な技術開発を通して産業界から「頼りになる工学部」を目指します。また、「ものづくり」を中心にすえた社会に貢献できる実学教育を通し、高度な工学専門力と課題解決力を身につけ、様々な産業分野のイノベーションを担い、グローバルに活躍できる人材の育成を進めて参ります。
工学部長 喜多隆介