工学部・工学専攻のカリキュラム
静岡大学工学部・大学院工学専攻のカリキュラムは、自分の専門分野だけでなく他分野の基礎も興味を持って自ら学び、工学を学ぶものとしてのアイデンティティを確立するとともに工学を俯瞰できる力を養うことができるものとなっています。
本学部・専攻では、複合的な問題に取り組むことができ、かつ自らの学びにより自己発展できる人材の育成を目指しています。
カリキュラムの構成

工学部、工学専攻のカリキュラムの構成
※画像をクリックで拡大
少人数コース制
平成25年度より工学部・大学院工学専攻は学部5学科9コースと修士課程からの一つの独立コースからなる体制になりました。この新しい体制では、50人程度の少人数コース制による教育を行っています。コースへの配属は2年次あるいは3年次(機械工学科)に行います。
学生は早期から専門分野を意識して学ぶことができ、きめ細やかな教育を受けることができます。
※電気電子工学科、電子物質科学科、化学バイオ工学科は2年次、機械工学科は3年次にコース配属されます。数理システム工学科は50人の学科であり、コース分けはありません。
実学重視の専門教育
工学部では各学科で実学重視の特徴ある専門教育を行っています。各学生が実社会で活躍できる学力を身に付けるよう教育内容の充実を図り、物質工学科化学システム工学コース(平成15年度)、機械工学科(平成16年度)、工学研究物質工学コース化学システム・工学コース(平成19年度/大学院修士課程では日本初)で日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を得ています。
平成18年度に「ものづくり教育はままつ10年構想」、平成19年度に「技術者の実践対応力育成カリキュラムの開発」として、文部科学省の現代GPに選定され教育を実施しています。
さらに平成17年度より、宇宙航空研究開発機構(JAXA)および産業技術総合研究所の連携協定を結び、希望する学生はそこでの研究機会もあります。
特色ある授業
工学基礎実習と創造教育実習
工学基礎実習と創造教育実習は、次世代ものづくり人材育成センターで行われる全学科1年生の必修実習科目です。これらの実習は全学科の混成チーム単位で行われます。工学基礎実習ではものづくりに必要な基礎的知識・技術の習得を行い、創造教育実習では、選択型の実習テーマにそったロボットシステムの開発を通して問題解決、企画、実行、評価、プレゼンテーション能力を養います。
創造教育実習の最後には公開のロボットコンテストが行われます。
マネジメント能力育成科目
社会・産業界での複合的な諸問題を解決できるように、マネジメント関連科目として、経営システム工学、技術とマネジメント、安全工学の3つの科目を設置しています。(全学科対象:選択)
ものづくり・理科教育支援
浜松市内の小中学校または高校へ少人数グループとして赴き、児童・生徒に対しロボット教材を用いたものづくり、プログラミングの指導および理科教育支援を行います。 教えることを通じて自らの知識・能力を深め、社会性を養う授業です。(全学科対象:選択)
インターンシップ
一定期間、実社会での企業活動を体験します。自らの適性を考える機会となり、また、実社会で求められるものを肌で感じ、働くことの意味、組織での活動などの理解を深めるとともに、学習意欲の向上に結び付けることを目的としています。
キャリアデザイン
学生から職業を持った社会人へと成長するために必要な働くことへの意味、職業生活の実際、職業人に必要なコミュニケーション力などを学びます。
キャンパス内になる耕作技術センターで、各種の器具や工作機械を操作して、与えられた製作課題の加工実習を通して各種の工作法を体験します。
技術者倫理
技術は人間社会あるいは地域環境に対して大きな影響があります。技術者として社会に対する責任を自覚するための倫理を学びます。
安全教育
身の回りの危険シグナルから、様々な事故例等に潜む危険の根源を知り、安全を確保するための知識や知恵を学びます。
充実した基礎教育
全学教育科目
「全学教育科目」は、静岡大学全体に交通する教育理念・目標に基づいて教養教育と専門教育の有機的連関をもった四年一貫教育をねらいとして設定されています。大別すると、教養科目と専門科目に区分されます。
教養科目には、在学中や卒業後に必須となる基本的スキル・素養・実践力を身につけるための基軸教育科目、各専門分野と有機的に関連させて幅広い教養を習得するための現代教養科目、留学生のための留学生科目、および教員免許等の資格取得に必要な教職等資格科目が設定されています。専門科目には、専門科目の内で全学的に共通する教職等資格科目、および理系学部に共通する理系基礎科目が設定されています。