静岡大学工学部 [第19号] 2016年 1月 配信
http://www.eng.shizuoka.ac.jp/outline/magazines/
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☆☆☆ 第19号発行 ☆☆☆
このたび、メールマガジン第19号を発行いたしました。
本メールは、静岡大学工学部の近況についてお送りします。
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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┃ 1. 【特別寄稿】
┃ 電子工学研究所創立50周年
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┃ 2. 【工学部のNews & Topics】
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┃ 3. 【工学部の研究紹介】
┃
┃ 4. 【お知らせ】
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[1] 【特別寄稿】
電子工学研究所創立50周年
電子工学研究所長 三村 秀典
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浜松にテレビジョンの研究が芽生えてから90年、それを基にした電子工学研究所
(電研)は、本年4月をもって設立50周年を迎えました。これは、関係各位のご援助と
努力の賜物で、所員一同の感謝と喜びとするところです。電研は、世界に先駆け、
個々の電子・光子を取り扱う新しい「画像科学」の研究を推進してきました。
この間、電子式テレビジョンの研究と発展に対して、電気技術分野における
「ノーベル賞+世界遺産」といわれているマイルストーン賞の受賞、
「21世紀中核的研究拠点プログラム」の獲得、「共同利用・共同研究拠点」
の認定、浜松ホトニクス(株)、浜松医科大学、光産業創成大学院大学との
共同提案である「国際科学イノベーション拠点」の採択と高く評価されてきました。
また、平成28年度からは、東京医科歯科大学、東京工業大学、広島大学と
ネットワーク型共同利用・共同研究拠点「生体医歯工学共同研究拠点」を形成します。
今後も、電研は「光・画像科学技術」の世界的研究教育拠点としての地位を着実に
築いていきたいと思っています。
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[2] 【工学部のNews & Topics】
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■ 卓越研究の紹介
光を用いた血液循環・生体組織性状計測法の開発
大学院総合科学技術研究科 工学専攻 電気電子工学コース 庭山雅嗣
赤い光や赤外の光を利用すると、体を傷つけることなく体表から1~2cm奥
までの血液に関する情報を得ることができます。血液の量や酸素化の状態を
知ることができるため、生体組織の活動や健康状態の把握など幅広い応用が
期待されています。研究室では、コンピュータ解析を駆使して新たな演算方法を
考案するとともに、従来の百分の一以下の超小型センサや低ノイズ電子回路技術等を
開発しています。本研究では計測を邪魔する衣服等の影響も詳細に調べることで、
より拘束感なく利便性を大幅に向上させることも狙っています。これまでに、
企業や医大との連携による実用化も行っており、リハビリ・スポーツ用の
筋肉負荷モニターや脳計測システム、新生児・胎児用オキシメータなどを
実現できました(2件の医療機器認証取得)。今後、より便利でより正確な
光生体計測装置を多くの人の健康管理に役立てることと目指していきたいと
思っています。
庭山研究室
http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~tmniway/
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■ 学生サークル活動
Kids Science Cafe (K.S.C.)
山岡大桂
Kids Science Cafe (K.S.C.) は、子どもたちに、科学の楽しさとすばらしさ
といった魅力を伝えるお手伝いをしています。K.S.C. は4年前に電気電子工学科の
有志の方々によって Science Open Laboratory : SOL として発足しました。
発足当時は、応用物理学会が主催している工作教室のお手伝いを主にしていました。
現在では所属学生も増え、学科も機械系、電気系、電子系、化学系と多岐にわたり、
多方面から工作を考えることができるようになってきました。
主に夏休みなどに行われるイベントへの参加をしています。また、浜松キャンパスで
行われるテクノフェスタに毎年参加しています。今年度は、佐鳴台協働センターや
浜松市市民協働センター主催の工作教室、「バイクのふるさと浜松2015」などに
参加させていただきました。参加した子どもたちが、工作を通して楽しく学んで
いる姿を見て、私たちも参加する意義を感じています。昨今、サイエンス
コミュニケーションがさらに重要になってきています。私たち自身の
サイエンスコミュニケーション能力向上のためにも、努力していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
Kids Science Cafe (K.S.C.)
http://sol-shizuhama.jimdo.com/
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[3] 【工学部の研究紹介】
「環境モニタリングのための半導体型センサに関する研究」
大学院総合科学技術研究科 工学専攻 電気電子工学コース 二川 雅登
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トランジスタやICなどの半導体製品は水気を嫌うため、水に浸した場合などは
思わぬところに過電流が流れすぐに壊れてしまいます。これに対し、半導体の
製造プロセスをうまく組み合わせ防水性能を向上させることにより、水に浸しても
壊れることなく安定して動作できる素子の開発に成功してきました。この技術を
基盤とし、化学的、物理的な自然現象を正確にとらえ電気信号や数値データへと
変換できる半導体型センサチップの研究を行っています。
水溶液や土などを対象に、pHセンサ、温度センサ、電気伝導度センサ、
酸化還元電位センサ、水分量センサなど、様々な半導体型センサ素子に関する研究に
取り組んできました。そして、農業分野での培地内精密制御や防災分野での
斜面崩壊予知など他分野への応用研究も行ってきました。原理・現象を深く探求し、
半導体プロセスと電子回路技術を駆使し高性能かつ長期計測が可能なセンサの
実現に向け、日夜、研究に励んでいます。これまで測定することができなかった場所
(生体、土壌、地下水、配管内部など)でのその場観察を実現していきます。
二川研究室 ホームページ
http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~t-futa/index.html
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[4] 【お知らせ】
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● 大学入試
http://www.shizuoka.ac.jp/nyushi/
● 工学部HPリニューアル
デザインを一新し、PC・タブレット・スマホに対応しました。
(1月15日現在ではトップページだけですが、3月末全面刷新の予定です)
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~最後までお読みいただきありがとうございました~
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